題名:本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~
第三部「領主の養女I」
著者:香月美夜
イラスト:椎名優
出版社:TOブックス (2016/9/10)
この本に出会ったのはAmazonで「本好きの〜」「司書になるためには〜」なんてタイトルにつられて商品ページを開いてみたら、やたらと可愛いイラストの表紙画で、アンリミ対象だったのを気軽に読み始めたのがきっかけです。
私はファンタジーは好きで学生時代にやたらと読みふけっていましたが、ライトノベルやネット小説というジャンルは縁がなく、若干邪道なのではないかという先入観を持ちつつこのシリーズに手を出した次第です。
なんていったって、現代用語としての意味はよくわかりませんが、ライトなノベライズなんですよね?
ネットに短文をUpして、気軽に読める小説などがネット小説で認識あっていますか?
この本も元々ネット小説だったものを出版のために再編成されたものだそうです。
とても面白くて人気があった作品なんだそうですが、再編集の際に結構な書き足しがあり、毎回かなりのボリュームで読み応えバツグン。
あとがきには毎回の様に著者の香月美夜さんから編集者の方へお礼と謝罪が書かれています(笑)
このシリーズの7巻目にあたるこの本は、現在アンリミテッド対象になっておらず、しばらく読み進めるのをぐっと堪えていましたが、面白い物語を読み進める楽しさは心が知っているものですね。
やっぱり今回も期待通りに面白い!!
主人公マインに弟が誕生して、ほんわか心安らぐ日常がやってきたと思いきや、やはり来ましたバトルっ!!
しかも今までで最大級の魔力のぶつかり合い。
お貴族様vs.お貴族様です!
ヒヤヒヤありつつマインの天才的な魔力の扱いに、なぜか読んでいる私まで得意げな気分になったり、工場長としての経営者の言葉におもわずニヤリとしてしまいます。
側使いの行動にムシャクシャしたりもありますが、マインの成長を垣間見ることもできるようで更にストーリーの中に吸い込まれていく感覚を味えました。
後半、各キャラクターの目線からのストーリー進行となり、本編と各キャラクターの噛み合わせを確認するようで面白かったです。
本編でマインと身近な存在のキャラクターは行動や発言で心情を読み解く事ができますが、接点の少ないキャラクター目線から同時刻の状況を追う事で、若干違和感の感じる行動の理由がわかったり。
最近なかなかマインと会う機会がなく本編に登場しなかったキャラクターも、そのキャラクター目線で進めることによって、まさか上手くその周囲ごと本編に巻き込まれていく予感を感じることができ、今後の本編ストーリーに期待を抱いてしまいます。
だんだんキャラクターも登場する多くなり、関わりのある人物が増え楽しくなる一方、誰が誰だったか思い出すのに一瞬考えたり、
ストーリーの中で複数人で会話しているシーンだとすると、場面が「公」の場合は問題なく理解できるのですが、「私」のフランクな会話になると誰の発言なのかややこしくなってしまう部分がありました。
日本特有の文章なので仕方ないと思いますが、さりげなく理解できる文章なっていれば、引っかかりなく気持ち良く読め、更にストーリーに吸い込まれるだろうなと思いました。
8巻目も購入したので、早速また続きを読みます!!